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数次相続が起きた場合の登記手続
不動産などの登記名義人の死亡により相続が開始し、相続人への名義変更が未了の間に相続人まで死亡してしまうケースがあります。このように相続が複数発生することを数次相続といいます。
今回は数次相続が発生した場合の登記手続をご紹介します。
目次
数字相続とは
不動産などの登記名義人の死亡により相続が開始し、相続人への名義変更が未了の間に相続人まで死亡してしまう事を数字相続といいます。
以上参考のケースは、過去にAさんが亡くなった際、名義変更などの手続きを失念しており、今回Bさんの相続時点でAさんの名義がそのまま残っている事に気付きました。
このように数次相続とは名義変更手続きをしないうちに相続人が亡くなってしまい、世代をこえて相続が開始したケースを指します。
数字相続における登記手続き
数次相続が発生した場合、第一の相続につき名義変更を行った後、第二の相続につき名義変更を順次行うことが原則となりますが、中間の相続が結果として単独相続となる場合には直接最終の相続人へ名義変更をすることができます。
以下では具体的なケースをご紹介します。
相続順通りに名義変更が必要なケース
まずは第一の相続、第二の相続を順次行う必要がある例を見てみましょう。
不動産の登記名義人であるAさんが死亡し、相続が開始しました。
Aさんの相続人は、Bさん(妻)及びCさん(子)ですが、Aさんの遺産である不動産について遺産分割協議を行わず、名義変更の登記も未了のままになっていました。
そのうちBさん(妻)も死亡し、数次相続が発生しました。
このケースでは、まずAさんの相続につき、亡Bさん(妻)とCさん(子)が法定相続分2分の1ずつの割合で不動産を取得する相続登記を申請し、その後Bさん(妻)の持分2分の1をCさん(子)が取得する相続登記を申請します。
最終的に子Cさんの単独名義になるにもかかわらず、登記の申請としては2件必要となります。
最終相続人への直接名義変更が可能なケース
次に直接最終の相続人へ名義変更をすることができる例を見てみましょう。
不動産の登記名義人であるAさんが死亡し、相続が開始しました。
Aさんの相続人はCさん(Aさんの子)のみであり、CさんにはDさん(Cさんの子)がいました。
Aさんの不動産について名義変更が未了の間にCさん(Aさんの子)も死亡し、数次相続が発生しました。このケースでは、Aさんの相続につきCさん(Aさんの子)が単独相続しており、中間の相続が結果として単独相続となる場合にあたります。
実態としては、AさんからCさん、CさんからDさんへの2つの相続が発生していますが、このケースではAさんから直接Dさんへ相続登記を申請することができます。
単独相続となるケース
なお、中間の相続が結果として単独相続となる別のケースとしては、遺産分割協議により1人が相続した場合、相続の放棄により1人が相続した場合等があります。
遺産分割協議による単独相続
Aさんの相続時に名義変更が失念されていたものの遺産分割協議は行われており、今回亡くなったBさんが単独で所有していたものと認められるケース。
ただし、これは現実的にはあまりない事例のように思われます。
相続放棄による単独相続
Aさんの相続時にBさん以外 の他の法定相続人が相続放棄をしたため、今回亡くなったBさんだけが単独で相続したと認められるケース。
直接最終の相続人への名義変更が可能か否かの判断も含め、どのような登記手続が必要になるのか専門家へご相談下さい。
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