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二次相続がある場合に気を付けなければいけないこと

2018年03月19日
税務

相続税の相談を受ける際、妻と子が相続人となる場合には二次相続について注意する必要があります。なぜなら、一次相続ばかりを考えた遺産分割をした場合、一次相続と二次相続を合わせた税負担が大きくなってしまう可能性があるからです。

 

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一次相続と二次相続とは

一次相続とは夫婦のうちの一人が亡くなって、夫(もしくは妻)と子供が相続人となる最初の相続です。二次相続は、その次に行われる相続で、残っていた妻(もしくは夫)が亡くなり、その遺産が子供たちへ引き継がれる相続のことを指します。

なぜ二次相続における相続税の負担が増えるか

二次相続においては、以下のことが考えられます。

 

  ・配偶者の税額軽減が使えない

  ・法定相続人の数が1人減少する

  ・小規模宅地等の特例の適用ができない可能性がある

 

相続税は、相続財産の金額が大きくなればなるほど、税率が高くなります。

そのため、二次相続での相続財産の総額が大きくなると、一次相続と二次相続を合わせた税負担が大きくなってしまいます。

 

実際に相談を受けた際には、ご相談者自身が二次相続に注意した分割内容を考えておられる場合もございます。一方で、一次相続が簡単にまとまるよう、あるいは、一次相続における税額の負担が軽くなるよう二次相続を考慮しておられないこともございます。

二次相続対策について

①一次相続の遺産分割

土地や預貯金など相続財産の分け方に気を付ける必要があります。

 

・取得する財産の書類に注意する

一般的には、小規模宅地等の特例の活用が見込めない土地は、子が相続することが望ましいです。貸付事業用の土地や子供が同居している自宅の土地など小規模宅地等の特例が二次相続でも活用できる土地については、配偶者が相続することで特例による評価減を2度受けることが可能となります。預貯金や換金性の高い有価証券は、配偶者が相続することで、下記の②に記載されるような相続対策を行うことが可能となります。

 

・取得する割合を調整する

一般的なシミュレーションをすると、一次相続で配偶者が100%取得するよりも配偶者が50%、子で50%取得する方がトータルの税額を抑えることができます。また、配偶者自身も資産を所有している場合は、一次相続における配偶者の取得割合を下げることで税負担を抑えることができます。

②生命保険や生前贈与(暦年贈与や非課税特例)の活用

一次相続の対策においても同じことが言えますが、まずは生命保険の非課税枠の活用をお勧めしています。また、暦年贈与を活用した対策や教育資金や結婚資金の贈与税の非課税制度や住宅取得資金等の贈与の非課税制度も活用していくことが必要となります。

最後に

遺産分割は、皆さんがまず納得する分割をするということが重要です。税金の損得だけでは決めることができませんが、税金は少ないに越したことはありません。相続対策は、現状を把握することから始まるので、早めに現状を把握するようにしましょう。