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生命保険と遺産分割

2018年02月15日
法務税務

相続時における生命保険の取り扱いについてここではご説明します。

 

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生命保険の原則的な取扱い

 

原則として生命保険は受取人固有の財産となります。

つまり、相続財産として相続人でどのように分けるか話し合う遺産分割協議の対象となる財産にはなりません。

そのため、遺留分にも該当しません。

 

ただし、相続税の計算対象には該当します。

生命保険については相続税対策のメリットが多数存在しますので詳しくはこちら

→「保険活用による節税

 

 

生命保険の例外的な取扱い(特別受益

 

生命保険については上記で受取人固有の財産であり、遺産分割の対象とはならないとしていますが、一定の相続人のみが圧倒的に有利になる場合など特段の事情があれば例外として特別受益になる(相続財産に含めて遺産分割協議に該当)とされています。

 

判例上で特別受益であると判断されたケースについてはこのように記載されています。

「不公平が民法903条の趣旨に照らし到底是認することができないほどに著しいものであると評価すべき特段の事情が存する場合」

 

ここで言う不公平とは具体的にはこのような事案が該当しました。(名古屋高平決 18.3.27)

・遺産総額の60パーセント超を保険金が占めている

・婚姻期間が3年5ヶ月

 

つまり以下の2点が争点となります。

①被相続人との関係性

②相続財産に占める生命保険金の割合

 

相続対策は非常に重要ですが同時に大きなリスクも伴いますのでご注意下さい。

参考までに特別受益にならないとされた事案(最決平 16.10.29)

・遺産総額の20パーセントほどが保険金であった

 

上記のケースの場合受取人固有の財産として認められています。