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正しい遺言書の知識を理解しておきましょう

2018年05月16日
法務

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 遺言書とは

遺言書は遺言者の「最終的な意思表示」として、死後の財産処分の方法などを明記した法的な文書のことをいいます。

 

なお、基本的には遺言者の在命中であれば、何度でも内容を変更することが可能です。

また、満15歳以上なら誰でも遺言を残すことができます。

 

遺言書には、民法によって厳格に定められた方式があり、効力を持たせるためには規定通りに作成する必要があります。

そのため、方式に反する遺言書は無効となるのです。

遺言書の種類

遺言書には大きく分けて、「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」の2種類あります。

 

公正証書遺言(こうせいしょうしょゆいごん)は、法的な効力が強い遺言ですが、手間とお金がかかります。

そして、自筆証書遺言(じひつしょうしょゆいごん)は、法的な効力は弱い遺言ですが、お金をかけずに誰でも簡単に作ることができます。 

いつでも作成できる?

遺言書は「いつでも作れるだろう」と考えられがちですが、実は好きなタイミングで作成できるわけではありません。

遺言の内容を理解し判断できる「遺言能力」が必要で、いわゆる認知症などを発症してしまうと遺言書は作成できないのです。

 

そのため、遺言書作成を検討されている方は、少しでも早めの作成をおすすめします。

遺留分

遺留分」とは、一定範囲の法定相続人に認められた最低限の遺産取得分のことで、残された相続人の生活を保障するための、最低限の金額が相続できる権利です。

 

被相続人もこの遺留分は自由に処分できません。

遺言者が自由に財産を処分できるというのが原則ですが、全財産を他人に渡してしまい、法定相続人であっても十分な遺産を受け取れない場合、残された家族は突然生活に困ってしまうかもしれません。その家族の生活を保障するため、遺留分があるのです。

また、この遺留分が認められているのは、配偶者、子(そのその代襲者)、直系尊属だけで、兄弟姉妹には認められていません。

無効になる遺言書

次のような場合、遺言が無効になります。

方式やルールに従わない遺言書

遺言には民法に定められたいくつかの方式があり、ルールが定められています。これらが守られていない遺言書は無効となります。

例えば、自筆証書遺言であれば、「全文を自筆で書く」、「日付が書いてある」、「自署押印してある」ことがルールなので、これらがひとつでも守られていなければ無効となります。

遺言能力が欠ける人の遺言書

民法では、「15歳に達した者」、「遺言時に意思能力を有する者」が遺言を残すことができると定めています。

そのため、15歳未満の者や意思能力がない時に書いた遺言は無効です。

無理やり書かされた遺言書

遺言者の最終的な意思表示として作成するのが遺言書です。遺言者の意思ではない、無理やり書かされた遺言は無効となります。

この場合、遺言を無理やり書かせた相続人・受遺者は「相続欠格」となり、遺産を相続する権利がなくなるのです。

遺言書を見つけたら

遺品を整理していて遺言書が見つかった場合、どのようにすればいいのでしょうか。

その遺言書に封印されていた場合、その場では決して開封してはいけません。

 

公正証書遺言と、それ以外の遺言書(自筆証書遺言書など)では、その後の手続きが大きく変わってきます。

 

公正証書遺言以外の遺言書(自筆証書遺言など)の場合は、家庭裁判所での検認の手続が必要となります。

検認とは、家庭裁判所が遺言書の中身を確認し、偽造変造を防止し、保存を確実にするための手続きです。

もし、検認を受けないで、封印のある遺言書を開封したり遺言を執行したりすると、5万円以下の過料(罰金)が課せられてしまいます。

しかし、検認を怠ったからといって遺言が無効になるというわけではありません。

 

検認を受けていない遺言書では、不動産の名義変更や預金の名義変更の手続きができないため、この検認の手続きは省略できません。

 

公正証書遺言は、公証人と2名以上の証人の立ち会いのもとで作成されることから、遺言の効力に疑義が生じにくい遺言とされているため、検認の手続きは不要です。

 

・公正証書遺言書…………検認不要、すぐに開封可能

・封印のある遺言書………検認必要、家庭裁判所で開封

・封印のない遺言書………検認必要、すぐに開封可能